私が選んだ2000年映画のベスト3

 2000年も良い映画にたくさん出会えた。 なかでも、韓国映画の台頭は目を見張るものがあった。 でも、選んだのは全てハリウッド資本の映画。 (『初恋のきた道』もソニー作品だからね。)  1999年は私の中では『恋に落ちたシェイクスピア」という絶大な強さを誇る映画があったのですが、今年は飛びぬけてすごかった映画がない。 たぶん、理由は映画の見過ぎでしょう。 昨年は150本くらいだったのですが、今年は250本。 これだけ見ると、昆虫並みの私の脳みそでは収拾がつかなくなる。 そして新しい映画がどんどん上書きされていってしまうので、必然的に後半に見た映画のほうがインパクトが強くなってしまう。 今回選んだ映画はあくまでも、2000年公開作品と言うことです。 僕たちのアナ・バナナ」「ギャラクシー・クエスト」「チキン・ラン」なども、自分の中ではとても順位が上なのですが、今回は対象外となっています。  それとこの映画を選んだ1/16(火)、午後9:00ごろの私の体調と心境も、あると思います。 次の日だったら違う映画になっていたかも?? それくらいたくさん見たということです。 


 1、 マルコビッチの穴 

2000年最高のアイデア映画でした。 これは普通の感性では作る事ができないでしょう? でも、そんな突拍子もないお話に、ドンドンのめり込んでいって行ってしまった自分が怖い・・。 そして、このタイトルですよね。原題の「Being Malcovich」を「マルコヴィッチの」にしてしまった、アスミックの宣伝部のこれまた、とんでもないアイデアがすごい。 結局この映画は試写会と劇場で2回見たのですが、2回目の方がはるかに面白かった。 ジョン・キューザックとキャメロン・ディアスの二人には、めっちゃ驚かされたし、ジョン・マルコヴィッチ自身がこの映画に出ているところが、またすごいね。 でも、これをジョン・マルコヴィッチ以外だったら、誰にする? 「トム・クルーズの穴」だと、彼の目を通してニコール・キッドマンを見れるという特典が付くけど、イマイチ。 「ジム・キャリーの穴」だと、けっこうシリアスな私生活が覗けたりして・・。 「スティーブ・ブシェミーの穴」だったら、ちょっとおもしろそう! あなたなら誰の「穴」が見たい??  そんな続編が作られたりして・・。 


 2、 初恋のきた道

先日、2回目の鑑賞に行きました。 まだ、映画館は超満員で結局30分前に着いたのに整理券は最後の方で最前列での鑑賞となりました。 最初にこの映画を見たとき、とにかくチャン・ツイィーの可憐さが強すぎてなんだかボーっとしてしまったのですが、今回もそんな感じでした。(笑) 40年前、彼を連れてきた一本の長い道、彼を連れ去ったのも、そしてまた彼が戻ってきたときも・・・、彼女はそんなどこまでも続く長い一本道のずっと向こうを見ながら、毎日彼に思いを馳せていたんでしょうね〜。なんてピュアな心。 そんな一本道と同じようにまっすぐな彼女の気持ちが、とても気持ち良いですよね。 この村の風景にも心を洗われました。 暑さ寒さ、そして街のディスプレイが私たちの季節感だけど、この映画の村は自然が季節を織り成す。その美しさは天下一品です。 もちろんこの映画のストーリーも、ものすごく好きだけど、彼らのドラマの背景には素朴だけど雄大で、美しいけど厳しい自然の姿がいつも描かれている。 5年、10年経った時に、もう一度見直してみたい。そしていつまでもこの映画をみて感動できるピュアな心を持ちつづけていきたいです。 


 3、 グラディエーター

カリスマという言葉がピッタリのヒーロー、マキシマス。 この映画は大スクリーンで見れて良かったと思ってます。 先日、DVDも買って見直したのですが、やっぱり映画館で見た時の迫力には到底及ばない。(当然ですが・・・) 今の時代、アメリカの新大統領ブッシュにしろ、日本の森総理にしろ、リーダーに必要な何かが欠けている。 もちろん頭脳、体力は当たり前。 その他に必要なものって、この「カリスマ性」だと思うんですよ。 マキシマスは文武に長け、人望も厚い、そしてそれ以外に民衆を惹きつける「何か」を持っている。私もその「何か」に惹かれて、映画を見ている間中、彼に憧れ、そして一緒に戦っていた。私にとって今年一番のヒーローが彼だ! そしてリドリー・スコットのため息が出るくらい美しい映像。 CG撮影ももちろんだけど、圧巻は冒頭の森の中での戦い。 計算され尽くされたカメラアングル、スピード感、そして跳ね返る泥が、こちらに飛んでくるのでは?と思うくらいの質感、そして音響。 DVDで何度も見直したのですが、このシーンは最高です。 そして打って変わってマキシマスの故郷の麦畑。 黄金色に輝く麦穂に手を当てながら歩くシーンも好きだ〜。 ラッセル・クロウは今年の主演男優賞をあげます。


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